上市町では、サテライトオフィス誘致を目指し、「令和4年度上市町サテライトオフィス魅力向上事業」を実施しました。
その一環として、2022年9月27日(火)から9月29日(木)の2泊3日で上市町での視察ツアーを実施し、4社が上市町を訪れました。
今回は、上市町への進出検討企業に対しての視察ツアーの詳細をご紹介いたします。
また「2022年11月16日(水)~11月18日(金)に「上市町への進出検討企業に対しての視察ツアー」を開催しました。」に今回の分と併せてアンケート結果を示していますので、ぜひご覧ください。
上市町への進出検討企業に対しての視察ツアーは以下のスケジュールで行いました。
上市駅に集合した後、まずはオリエンテーションを実施し、上市町への進出検討企業に対して視察ツアーのスケジュールや目的を確認しました。
その後、サテライトオフィス施設「とみしん上市サテライトオフィス」の見学を行い、実際にサテライトオフィスを進出した際のイメージを膨らませていただきました。
このサテライトオフィスは、雇用創出だけでなく、地元密着型のネットワークを生かし地元企業との交流・ビジネスマッチングや入居企業への伴走支援を通じて、地域課題解決型の事業を展開し地方創生を図ることを目的としています。
既に複数の企業が進出しており、社員のテレワーク拠点など様々な活用が行われています。
ライブリードは日用品・雑貨・産地直送品など様々な商品を取り扱うネットショップ「カモシカnet」を運営しています。
カモシカnetは、ギフト用オリジナル商品として名入れ商品やカモシカnetの店長を務めている「三太(さんた)」というゆるキャラのロゴを用いた商品を販売しており、今回は代表取締役である杉谷 光雄氏と意見交換を行いました。
企業理念に「楽しく働き富山県からワクワクを」を掲げているライブリードは、コロナの影響からSNSに力を入れた結果、Twitterでは1万1000人のフォロワーを集めることに成功。
また、三太がイベントで知り合ったご当地キャラクターを上市町に呼び、商品の紹介をしてもらったことで、それぞれのファンにも知ってもらうことができたとお話いただきました。
さらに、ライブリードでは絵が得意なスタッフがいることから内部で商品ラベルを作っておられ、進出検討企業からは「漫画風のYouTubeを展開すると面白いのではないか」といったアイデアが出る等、三太が特技とするお絵描きを活かした新たな施策案を検討する機会となり有意義な意見交換となりました。
ティー・ツリー・コミュニケーションズは、「地域の価値、知れば暮らしが楽しくなる」というコンセプトを掲げられ、特産品企画・製造販売、各種ツアーの企画・販売、本視察ツアーの3日目に訪れた「里山の駅 つるぎの味蔵」の施設管理やお土産品の販売を行っています。
今回は代表の茶木 勝氏と意見交換を行いました。
ティー・ツリー・コミュニケーションズでは、地域の雇用を作ることを目的に地域資源を使った商品づくりを行われています。
例えば、いちごを完熟ギリギリまで待って収穫されている農家では、いちごが甘くておいしい反面、傷むのが早いという特徴があるため、このロスを活用したいちごのジェラートを製作。
現在では、卵やよもぎ、イタリア米など地域の商品を使ったフレーバーのジェラートを10種類ほど作られています。
ティー・ツリー・コミュニケーションズのホームページでは生産者の顔や名前を公開し、生産者のこだわりが分かるように工夫を凝らしていますので、ぜひ一度ホームページをご覧ください。
また、ティー・ツリー・コミュニケーションズは、放置された竹林を活用した純国産のメンマづくりを昨年から取り組まれています。
このメンマは食感が市販のメンマと同じにならず、特に竹の下の方は固いため試行錯誤が必要だとお話しいただきました。
進出検討企業からは「食感を気にしなくても良い生メンマを販売し、上市町でしか食べられないブランドにするのはどうか」と意見があり、“生”という新たな発想に茶木氏も興味を抱いていただきました。
立山連峰・剱岳のふもとの山里にたたずむゆのみこ温泉。
三百余年前よりこんこんと湧きつづける温泉に身をひたし、季節の地場食材をふんだんに盛りこんだ料理を味わうことが可能です。
進出検討企業同士の交流の場ともなり、地域企業との連携イメージやアイデアの共有など、一日を振り返る時間ともなりました。
アルティネットは1999年に創業し、システムを設計から開発、運営まで請け負っている会社です。
本社は東京にあり、2020年の11月末に上市町にサテライトオフィス進出されています。
今回は常務取締役の永井 浩和氏と意見交換を行い、上市町へのサテライトオフィス進出後の取り組みとして以下のことをお話しいただきました。
進出検討企業からは、「インターン生の採用では人が足りていないのか」と質問がありましたが、「欲しい人材が来ない」「システムエンジニアなども必要だが、会社側も雇うほどの仕事がない」といった町としての課題が挙げられていました。
アルティネットでは、高校生に対してプログラミングを教えるイベントを開催するなど、ITやデザインに関する興味を若者から引き出すための機会を創出しながら人材育成に力を入れているとお話しいただき、実際に上市町へのサテライトオフィス進出を行ったからこその経験をもとに意見交換を行いました。
都は上市町外からもお客様が訪れる人気ラーメン店。
おすすめのとんこつラーメンは、20kgのとんこつを下ゆでしてから16時間煮込んで仕上げるスープと、スープが絡みやすい中太ちぢれ麺が特徴です。
「令和4年度上市町サテライトオフィス魅力向上事業」の一環で、計4回の上市町の事業者が考える理想の上市町ワークショップを開催しました。
このワークショップでは、地域事業者等による町の地方創生を推進するうえでの課題の整理と解決策の検討を行い、本視察ツアーでは第2回目のワークショップを行いました。
眼目山立山寺は建徳元年(1370年)創立されたお寺で、山門前の参道には県指定天然記念物の「とが(栂)並木」が立ち並び、永い歴史を偲ばせます。
上市川の断崖にのぞみ、富山平野から遠くは能登半島まで望むことができます。
つるぎの味蔵は、1日目に意見交換を行った株式会社ティー・ツリー・コミュニケーションズが運営。
農産物加工施設を併設しており、その生産者と加工品の製造者、そしてお客様をつなぐ架け橋としての役割を担い、里山の駅として発展し地域の活性化と雇用創出に貢献しています。
おおかみこどもの花の家は、映画「おおかみこどもの雨と雪」の舞台モデルになったお家です。
まるで映画からそのまま抜け出してきたような、とても懐かしく、優しい雰囲気で迎えてくれる古民家は、現在も映画と変わらぬ姿で公開されていて、ゆったりとした時間を過ごしていただくことができます。
だんごやは独自製法の生そうめんが名物で、写真の「生そうめん&そうめん食べ比べセット」は生麺と伝統製法の乾麺の美味しさの違いを楽しむことができる一品です。
最後に上市町との意見交換を行い、今回の上市町視察ツアーを終了しました。
進出検討企業からは、「PR、拡散力を強化できれば、より上市町の魅力が伝わると感じる」「コンテンツはたくさん持っている企業がたくさんいる。人気が出るような商品を作れる企業がたくさんあると感じた」「上市町出身の方が東京に出た上で戻ってこられており、東京での感覚を持って地元で活動している方が多いと感じる」と、地域に関する感想をお話しいただきました。
副町長からは、「町のポテンシャルが高いと感じさせていただいた。広告やPRをどうやって伝えていくかはしっかり考えてやっていきたい」と進出検討企業の感想を受け、今後の展望を示していただきました。
今回の視察ツアーでは、サテライトオフィス施設の見学や地域事業者と進出検討企業との意見交換、地域の食や名所観光等、上市町の地域資源を身近に感じていただいたことで地域の人と繋がるきっかけ作りができたと感じています。
事業の中で町に来てくれた人が地域の人と繋がり、何か事業が生まれ、それが新しく地元企業の活力になるよう、引き続き地域内外の企業の連携サポートを実施いたします。
【問合せ先】
上市町産業課 企業支援班
担当:成瀬、木原
T E L:076-472-1111(代表)
076-472-2519(直通)
MAIL:s.yuuchi@town.kamiichi.toyama.jp