上市町では、地域内外の連携を通じた地方創生を目指しKAMIICHIチャレンジプロジェクトを推進してきました。
令和5年度には、KAMIICHIチャレンジプロジェクトを実施する主体として㈱KAMIICHIチャレンジを設立し、ファンづくり事業としてふるさと納税の中間管理業務に取組んでいます。
この度、KAMIICHIチャレンジプロジェクトの紹介とふるさと納税について知識を深めるため、8月22日(木)に「令和6年度 第2回 KAMIICHIチャレンジプロジェクト全体会議」を開催いたしました。
【日時】
2024年8月22日(木)14:00~15:30
【場所】
富山県信用金庫上市営業部2階
富山県中新川郡上市町法音寺3
【内容】
はじめに上市町産業課の企業支援班の課長である酒井 紀明氏に開会のご挨拶をいただき、「令和6年度 第2回 KAMIICHIチャレンジプロジェクト全体会議」を開会いたしました。
次に、KAMIICHIチャレンジプロジェクトについて、G&Cコンサルティング株式会社の取締役である加藤 倫之氏にお話しいただきました。
詳細は、こちらの「令和6年度の「KAMIICHIチャレンジプロジェクト」について」をご覧ください。
次に、「ふるさと納税を地域事業者の事業拡大に繋げる」をテーマに、Regional Innovations株式会社の代表取締役 兼 株式会社KAMIICHIチャレンジの取締役である吉永 直樹氏にご講演いただきました。
吉永氏は山口県宇部市を拠点に、モバイルアプリやHPの受託開発、IT人材の育成、ふるさと納税の中間管理業を手掛けるRegional Innovations株式会社の代表取締役を務めています。
また、令和4年度には上市町への現地視察ツアーに参加した経緯もあり、現在は株式会社KAMIICHIチャレンジにも参画しています。
ふるさと納税は2008年に導入され、地方自治体の財政支援と地域振興を目的としています。
納税者は居住地とは異なる自治体に住民税を納めることができ、またその使用用途(教育、福祉、災害支援など)を指定することも可能です。
これにより、税額控除が受けられるほか、納税した自治体からは地場産品などの返礼品が提供されます。
ふるさと納税市場は4年連続で過去最高を更新しており、拡大傾向にありますが、規制強化の動きも見られます。
さらに、寄付の動機が地域支援ではなく返礼品目当てであることや、地域間の寄付額格差が大きな課題となっています。
2023年10月には、新たに経費率、加工品の基準、セット物商品の基準が改訂されました。
これにより、ふるさと納税に関わる全ての経費(商品代、手数料、送料など)が寄付額の50%以下に制限され、加工品やセット物商品についても、地域の原材料を多く使用する返礼品であることが求められるようになりました。
今後は各ポータルサイトにおける独自ポイント制度の禁止や、返礼品を強調した宣伝の抑制など、さらなる規制強化が進められる予定です。
吉永氏は、宇部市でふるさと納税の中間事業者として活動する中で、わずか3ヶ月間で新規事業者登録16社、新規返礼品数173品を開拓されました。
これは、過去の中間管理事業者に寄せられた厳しい意見や出品に関する手続きの煩わしさを解消するため、以下の3つのポイントを意識された結果です。
また、既存事業者に対しても「直接会う」、「自分(今の中間事業者)を知って頂く」、「即座の対応」を行うことで信頼関係を築くことや、申請書の作成から提出まで代行・サポートすることを心掛けられました。
ふるさと納税を活用したファンづくりでは、返礼品目当てのふるさと納税からの脱却が重要です。
「この事業者さんからまた返礼品を選びたい」、「この事業者さんを応援したい」と感じてもらえるように、以下の点を重視することが必要です。
次に参加者がグループに分かれ、現状の上市町のふるさと納税に関する課題や、その課題を解決するための取組みについて議論しました。
課題としては、「目玉となる商品が不足している」、「上市町のふるさと納税のポータルサイトにたどり着くのが難しい」といった意見が挙がりました。
これらの課題を解決するために、「生産者の想いや商品にまつわるストーリーを発信する」、「上市町のイベントでチラシを配布する」といった具体的な取組み案が提案されました。
最後に、G&Cコンサルティング株式会社の代表取締役である藤村 雄志氏に総括をいただき、「令和6年度 第2回 KAMIICHIチャレンジプロジェクト全体会議」を閉会いたしました。
【問合せ先】
上市町産業課 企業支援班
担当:成瀬、木原
TEL:076-472-1111(代表)
076-472-2519(直通)
MAIL:s.yuuchi@town.kamiichi.toyama.jp